総 合 学 習 指 導 案
☆ 単 元 名 : ホームページを作ろう(「やまなし」の世界を味わおう)
☆ 単元について :
この単元は、2学期に総合学習として取り組んだ「『やまなし』の世界を味わおう」の学習の様子・成果を、児童各自がホームページを作成しインターネット上に発信しようとするものである。
「『やまなし』の世界を味わおう」では、一人ひとりが感じ取った「『やまなし』を表現するという課題で、クラス全体にそのプレゼンテーションを行った。絵(手描き または、えほんらいたーPROを使用)、音楽(ドレミキャンバスを使用)、料理、工作 等、バラエティーに富んだ表現方法で、それぞれのもちあじを発揮できていた。
宮沢賢治やその作品についてインターネットを使って調べ学習をした児童には、検索の段階で、「やまなし」を学習した子どもたちが作ったページをいくつか見つけた者もいて、自分たちと違ったいろいろな方法で学習を進めていることに気付くと同時に、学習したことをホームページにしてインターネット上に発信している学校・クラスがあることを知ることができた。
ここでは、これまでは情報を得る手段としてしか使っていなかったインターネットを、プレゼンテーションの対象を広げる手段としても活用する第一歩としたい。
ホームページの作成には、
Front Page Express を使用する。児童は、ワープロソフト(一太郎)、えほんらいたー 、ドレミキャンバス については全員使用経験があり、授業だけでなく、昼休みにPC室でタイピングの練習等に取りんでいる児童もいる。しかし、ホームページ作成ソフトはほとんどの児童が初めてなので、今回はある程度ページのパターン(タイトル、画像・テキストを入れるための表・リンク)を作った雛形のファイルを読み込んで、テキストの入力、画像の挿入、背景・フォントの選択 程度の作業で完成できるようにさせたい。
また、PC利用推進補助員も含めたTTにより、児童に対する支援を十分なものにしたい。
以下、参考のために、本単元のベースとなった、総合学習「『やまなし』の世界を味わおう」の指導案の一部を掲げておく。総 合 学 習 指 導 案 ◎ 単元名:「やまなし」の世界を味わおう ◎ 単元について(1)単元設定の理由 ここ数年、本校においても「総合的な学習」と言えるような実践が各学年でされてきている。この学年においても、4年生では社会科の地域学習を、5年生で環境問題を中心に単元が設定され、児童はたいへん意欲的に学習に取り組むこができた。 これまでの実践で共通して言えることは、クラスの枠を越えて学年全体で足並みを揃えての活動で、教材の準備・地域教育力の活用など、かなり大がかりなものがほとんどであったということである。ここでは、国語の「やまなし」を中心に、小回りの利くクラス単位での「総合的な学習」の単元設定を考えた。その際自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てる」「問題の解決や探求活動に主体的、創造的に取り組む態度を育てる」というねらいと、「調査、発表や討論、体験的学習、問題解決的な学習を積極的に取り入れる」という学習活動を行うに当たっての配慮事項をふまえ、学習を進めていくことに留意したい。 10年前には、「やまなし」の学習の後には、影絵を作ったり、朗読会をしたり、音や音楽を作ったり、絵を描いたり、児童にとって主体的・創造的に、意欲をもって取り組める楽しい活動に、ずいぶん時間を取ることができていたと思う。土曜休業が月2回になり、各教科の余裕時数がほとんどない状況になっている中、「総合的な学習」時間が、このような部分でも生かせていけたらよいと願い、単元の学習を進めていきたい。(2)題材について 宮沢賢治の童話の中でも、かなり完成度の高い象徴的、幻想的な作品である。これまでに学習した物語文の教材に比べて、作者から読者へのメッセージを理解することはかなり難しい。それが、児童がこの作品に隠されたメッセージを意欲的に探求していこうとするエネルギーにもなり得ると考える。これまでの物語文での学習経験(印象に残った文や語句など、表現の細部へ着目すること、題名と主題の関係や、主題の内容が書かれている場所の推測など)をもとに考えていくという、「国語」という教科の枠の中で学習に加えて、登場する生物や鉱物、作者の宮沢賢治のことや他の作品について、インターネット等も活用して調査する「国語」の枠を越えての学習という両面から、「やまなし」に隠された宮沢賢治からのメッセージに迫っていく。 また、感じ取った「主題」を表現するための方法も多岐にわたることが考えられ、個々が自分の能力を総動員して取り組むことのできる題材であると言える。 (3)児童について 自ら課題を設定してその解決に向けて進めていく学習は何度も経験している。学習の目的やねらいをしっかりと捉え、設定した課題を解決する手立てが見つかれば、とても意欲的に活動ができていた。これまでは、「課題」が解決しなければならない疑問である場合や、「環境問題」などの大きなテーマが与えられたなかで、自分が深く学習したいことであったので、課題を設定することは児童にとってそれほど難しいものではなかった。しかし、今回は目的やねらいも自分で設定し、自分の興味・関心にのっとった自由な課題を設定するということで、これまでとは違う「課題を設定することの難しさ」がある。何を課題にしてよいか分からなかったり、分からないことが多すぎて、まず何を分かればよいのかが分からなかったり戸惑っている児童について、少しずつの支援を続けていきたい。 今回のように個人で課題を設定し、個人で学習を進めるということは、あまり経験していない。同じ課題を持ったグループで学習を進めた経験は多いが、グループ学習だとリーダーシップを発揮して主体的・積極的に学習が進められる児童もいれば、常に受け身であったり、他の児童に任せきりであったりする児童もいる。自分一人の力で学習を進めなければならないという状況で、後者のような児童に対する支援は重要である。 基本的な学力は身に付いていても、創造的な活動となると、自分の思ったことをうまく表現できない児童も少なくない。頭の中ではユニークな発想ができていても、恥ずかしさが先行して準備していたことを十分に出し切れなかったり、目立つことを避けたくて、ほかの人と同じ無難な内容でとどめてしまう場合もある。表現の間口を広げて自分の得意な分野で活動することで、自己表現についての自信を持たせるとともに、他の人と違った発想ができることの大切さを分からせていきたい。 表現のための一つの手段として、PCの利用も考えられる。すでに使用経験がある、お絵かきソフトの「えほんらいたー」、音楽ソフトの「ドレミキャンバス」などは有効に活用できると考える。 また、インターネットを使っての学習については、すでに社会科の時間等で3回経験している。最初のうちは、何が何でもインターネットという児童が多かったが、経験を重ねるに従って、図書室の本を使って調べるのとどちらを選ぶのか、調べたい内容や、プレゼンテーションのことを考えて選択できるようになってきた。いろいろな学び方を学ぶことも、総合学習において重要なことである。またここでは、情報の信頼性についての判断力も身に付けさせていきたい。 ◎単元のねらい (1)作品に興味を持ち、自分の追究課題を持って、進んで読み調べようとすることができる。 (2)優れた表現を読み味わい、日本語の表現に関心を深め、物語のイメージを豊かに広げ、主題を感じ取ることができる。 (3)色彩語や、擬音語・擬態語などに着目し、その役割や効果について理解することができる。 (4)感じ取った作品の主題について、自分なりの方法を工夫して表現することができる。 |
☆ 単元のねらい: 自分たちの学習の様子や成果をホームページにして発信する。