続  やまなし

この物語は、僕が考えたやまなしのつづきです。

          12月25日

 今日はクリスマス、カニの兄弟とお父さんはイサドへやってきました。

この時期イサドではクリスマスセールなどのいろいろな行事をやっている途中でした。

「たのしみだね、おにいちゃん。」

「うん。」

川の中では月の光があわなどに反射してとてもきれいです。

「お父さん夜はここでやまなしを食べるんでしょ?」

「ああ、お母さんも仕事が終わったらくるそれから食べよう。」

「うん、お母さん早く帰ってくるといいね。」

「うん。」

カニの子たちの出すあわは、月の光を反射しながら川の流れにそって流れていきます。

             

            2  月

 カニの子供たちは5月にくらべると、四ミリメートルは大きくなり自分で事を考えることができるようになりました。

「お兄ちゃん、お母さんは何の仕事をしているの?」

「お母さんはね、カニ丸木イサド百貨店の社長をしているんだ、だから家に帰ってこれない日が多いんだよ。」

「ふーん。」

カニの弟は、はじめて聞いた事に目を輝かしている。

その時、電話がなった。

「はい、丸木です。」

「丸木さんですかよかった、奥様が大変なんです早く会社に来てください。」

「お父さんはちょっと出かけてくる、留守番をしっかりしていてくれよ。」

「ハーイ」

「お父さんどこいくのかな?」

「たぶんお母さんのところだよ。」

「お父さん、ぼくも連れていってよ。」

「いそいでいるからだめだ、じゃあいってくる。」

お父さんのカニは、強い風のようにすごい早さでお母さんの所に走っていきました。

「リョウコは、どうした。」

カニのお父さんは、あわをきらして言っている。

「社長はさきほど人間にとられてしまいました。」

辺りにいるカニたちのだすあわは、なぜか雨雲のように黒ずんで重い感じがします。

「いますぐ家に帰って子供たちに伝えてくる。」

カニのお父さんは、来たときのように必死になって走っていましたが、あわはまだ黒く重い感じがします。

カニのお父さんは暗い気持ちで家につきました。

「おかえり、どうしたの?」

「お母さんが人間につれていかれた。」

「えっ人間に。」

「そんなお母さんが?」

「悲しい気持ちはお父さんも同じだがこれもこの世界にはあってもおかしくないことなんだ。いつまでも悲しんでい てはいけないぞ、おまえたちは、お母さんの分までいきるんだ、いいな。」

「はい。」

カニの親子の出すあわは、黒く重い感じのあわから少しうすくなった黒色に変わりました。

 この「続やまなし」は、タイトルのとおり最初はやまなしはどうなったかなどの事を書こうと思っていたのだが、カニのお母さんの事を書こうと思っているうちに、カニのお母さんの事が多くなっている気がしてきた。  とくに気にいっているのは、カニのお母さんが社長をしている「カニ丸木イサド百貨店」という店の名前です。

このページの製作者:ずうこ

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